会派代表質問・一般質問一覧要旨
- 会議名
- 令和8年 2月定例会
- 質問日
- 令和8年2月27日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 若月学
- 資料
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要旨
1 ジビエ加工所の設置について
クマの出没や人的被害が全国的に増加しており、令和7年秋には爆発的な出没と人的被害が発生し、死者数も過去最多を大幅に更新するなど、国民の安全・安心を脅かす深刻な事態となりました。
こうした状況を受け、令和5年度には東北6県および北海道、新潟県を含む北海道東北地方知事会が環境大臣に対し、被害が広がっているクマについて、保護費用を国の補助対象となる指定管理鳥獣とするよう要望を行いました。その後、国は令和7年11月に関係閣僚会議において「クマ被害対策パッケージ」を決定し、総合的な対策を打ち出しました。このパッケージでは、人の生活圏からクマを排除するとともに、周辺地域において捕獲等を強化し、増えすぎた個体数の削減と適切な管理を徹底することで、人とクマのすみ分けを実現することが示されています。本市においても、昨年12月議会において関連事業の推進が議決されたところであります。
また、農林水産省では、令和7年度より鳥獣被害防止対策交付金について、市町村が作成する「被害防止計画」に基づき、農林水産業等に被害を及ぼす野生鳥獣の被害防止対策と併せて、捕獲した個体をジビエとして地域資源に有効活用する取組を支援するとしています。
野生鳥獣による農作物被害の増大は、営農意欲の減退や耕作放棄地の増加を招き、農山村地域の衰退にもつながっています。また、有害鳥獣を捕獲しても埋設や焼却処理に多大な負担が生じている現状があります。これまで廃棄されてきた捕獲個体を「山の恵み」として活用することは、処分負担の軽減と地域振興の両面から有効な取組であると考えます。本事業は、国の令和6年度補正予算および令和7年度当初予算に計上されており、処理加工施設の整備や、食肉利用等施設への搬入促進、品質向上のための関連施設の一体的整備が可能とされています。特に、これまでジビエ利用が進んでいない地域における施設整備は優先的に採択するとされております。
さらに、国産ジビエ認証の取得、商談会への出展、ジビエ商品の開発支援、新規雇用者へのOJT研修支援、捕獲から加工・在庫管理までを効率化するICTシステム導入支援など、幅広い補助制度が用意されています。加えて、複数施設や民間事業者が連携するコンソーシアムの取組についても支援対象とされています。
このように、大変有益な制度が整備されていることから、本市においても積極的に推進すべき事業であると考えます。
また、本事業の推進に当たっては、「新発田市公共施設等総合管理計画実施計画」に基づき、廃止や解体が予定されている施設の有効活用も検討できるものと考えます。既存施設を活用することで、財政負担の抑制と地域資源の有効活用の両立が可能になるのではないでしょうか。
以上を踏まえ、次の点についてお伺いいたします。
(1) 本市として、このような有益な国の補助事業を積極的に推進するお考えはあるかお聞かせください。
(2) 施設建設が進まない要因があるとすれば、その障壁はどのような事か詳しく教えてください。
(3) 「新発田市公共施設等総合管理計画実施計画」に基づき、廃止予定または解体予定となっている施設の中に、ジビエ処理加工施設等として有効活用が見込まれる施設はあるかお伺いいたします。
2 敬和学園大学との共生と連携について
敬和学園大学が1991年に新発田市で開学したことは、単なる高等教育機関の誘致にとどまらず、地域の将来像を見据えた重要な選択であったと考えます。当時、新発田市・聖籠町・新潟県は、都市間競争や短期的な経済効果のみを目的とするのではなく、「人を育て、地域に根づく教育」を重視する姿勢のもとで大学設置を支援してきた経緯があったと承知しています。これは、長期的に地域社会を支える人材を育成するという明確な意図に基づくものであったと言えます。
新発田市は県都・新潟市に近接しつつも、独自の歴史と文化を併せ持つ地域であり、学生が他者と向き合う力や自ら考え行動する姿勢、地域社会との関係性を学ぶ場として、リベラルアーツ教育を実践する環境として適している地域であると評価できます。敬和学園大学は開学以来、地域から切り離された存在ではなく、教職員や学生が地域社会の一員として国際交流、地域活動、教育・福祉・産業分野など多方面で本市に協力してきました。また、卒業生の多くが新潟県内、特に県北地域で就業していることは、単なる就職率を超えて、地域に定着する人材を継続的に輩出してきた実績として高く評価されるべき点であります。一方で、少子高齢化の進行により急速な人口減少が続く中、大学の価値を「規模」や「経営効率」のみで測ることには限界があると考えます。今後は、「地域に人を残す力」「自治を支える人材を育てる力」「地域社会の変化に耐える文化的基盤」といった視点から、大学の存在意義を捉え直す必要があります。
昨年末の新聞報道では、新潟県内の私立大学13校が定員割れとなり、敬和学園大学の定員充足率が53.9%であったことが報じられました。さらに、今年1月のテレビ報道では、いわゆる「大学の2026年問題」として、今後10年で学生数4,000人未満の小規模地方大学が50〜100校募集停止に追い込まれる可能性が指摘されています。
こうした厳しい状況の中、群馬県の某大学では、英検2級取得者への授業料全額免除といった大胆な特待制度を導入し、その後、地域密着型教育へと転換することで、地元企業や高校からの評価を高め、学生数増加という好循環を生み出した事例が報告されています。
この事例は、小規模大学が地域との関係性を深めることで「地域になくてはならない大学」として評価され得ることを示唆しています。
以上を踏まえ、敬和学園大学を本市の重要な地域資源として捉え、今後どのような共生と支援のあり方が可能であるのか、以下について伺います。
(1) 現在、本市が敬和学園大学に対して行っている支援について、財政的支援、事業連携、人的交流などを含め、具体的に示してください。
(2) 本市職員には敬和学園大学の卒業生も在籍しています。今後、地元大学で学んだ人材が地域に定着する流れを強化する観点から、地元大学の受験者を増やすためのPR活動や、長期的なインターンシップ・人材育成面での連携について検討出来ないか、市の見解を伺います。
(3) 敬和学園大学を新発田市としてのモデル的な理想創出のために資金的にも支援する新たな方策として、ふるさと納税の使途に「未来を担う人材育成(敬和学園大学支援)」といった項目を創設することは可能か。また、市として他の有効な支援策や仕組みがあれば、その考えを伺いたい。
(4) 市の「住みよいまち日本一 健康田園文化都市・しばた」のめざす姿を全面に出した分野の学問を市職員と大学で構想してはどうか。具体的には、敬和学園大学「健康田園文化都市学部」などを立ち上げ、当市ならではの未来を切り開くため、市職員自ら教壇に立ち、まちづくりの4つの重点施策「少子化対策」「教育の充実」「産業振興」「健康長寿」を柱とする、大学と一体となったプロジェクトを作ってはいかがか伺います。