会派代表質問・一般質問一覧要旨

１　学校給食調理場における労働環境と衛生管理課題について
　近年の気候変動による記録的猛暑は、学校給食調理場の労働環境を一層過酷なものとし、全国的にも熱中症による救急搬送が多発している。そうしたなか、今年6月1日には、国は労働安全衛生規則等を改正し、職場における熱中症対策の強化と事業者対応の義務付けを行った。さらに、文部科学省は今年9月16日付で「学校給食の安定的な運営に向けた取組の推進について（通知）」を発出し、空調や換気設備などの整備は委託業者ではなく設置者である市町村の責任であることを明確にしている。
　新発田市においても、6月23日に北共同調理場で救急搬送事案が発生した。これは偶発的な事故にとどまらず、施設環境の限界を示すものと考える。ついては労働安全衛生とHACCPに基づく衛生管理の両面から、市の責任と今後の対応について伺う。

（１） 救急搬送事案について

　　　�@　当日の事実関係と原因、及びその後の改善措置について。

　　　�A　労働基準監督署からの指導や是正勧告の有無について。

　　　�B　今回の事案は人災になりかねない状況であった。文部科学省通知基づき、次年度予算での空調設備設置に向けた検討に入っているか、教育長の決意を伺う。

（２） 施設の老朽化と衛生管理について

　　　�@　北共同調理場は建設から27年が経過し、現行の学校給食衛生管理基準に照らすと、汚染・非汚染区域の区分けなど構造的な課題が顕著と聞いている。ついては定期検査等での具体的な指摘内容とその対応状況について伺う。

　　　�A　北共同調理場では最大調理食数（2,500食）を超える過密運用が続いており、労働環境の悪化や衛生リスクの悪化が懸念されている。適正規模への是正や施設の更新について伺う。

　　　�B　什器類の更新が適切でなく、衛生面での問題を抱えていると聞いているが、適切な更新が必要ではないか伺う。

　　　�C　ドライシステムについて北共同調理場ならびに各共同調理場の導入状況について。

　　　�D　北共同調理場同様、西共同調理場においても老朽化によるボイラーや配管等のトラブルが懸念されるが現状と対応策を伺う。

（３） 共同調理場の公共施設管理と市の責任について
　　　　今回の救急搬送事案は、現場での改善努力だけでは限界があることを示している。国は労働安全衛生規則の改正や文科省の通知などで給食調理場の安全確保と設備整備について責任を明確にした。しかし、財政的な課題から現場対応には限界がある。

　　　�@　学校給食調理場の安全確保と衛生管理についての認識について。

　　　�A　今後、給食調理場の更新や設備投資を市の公共施設等総合管理計画の中にどのように位置づけるのか、そして単なる維持補修ではなく、抜本的な更新や建て替えのロードマップを示すべきと考えるが見解を伺う。

　　　�B　子どもたちの健康と教育の基盤である学校給食の安定的な運営について、今後どのような方針で臨むのかについて伺う。