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会派代表質問・一般質問一覧要旨

会議名
令和3年 9月定例会
質問日
令和3年9月9日
区分
一般質問
議員名
阿部聡
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資料

要旨

1 新発田の子どもたちの保育環境を守るための「特別委託料」現状維持を
 新発田市私立保育園連絡協議会(以下、私保連)から「私立保育園・認定こども園の運営に対する『特別委託料』の現状維持を求める要望書」が市に提出され、同内容の陳情書が市議会に提出されました。
 その理由は「4月に特別委託料を約半額にするという減額提案を受けた。私保連加盟21私立園の反対決議を受けていったん白紙の連絡があったが、その後副市長から当初の予定通り進めたい旨の発言があり、担当課に対して私保連は『特別委託料は減るのか減らないのか』と問い質したが、答えは『言えない』だったため、このままでは減額されるのではないかと危惧した」とのことです。
 特別委託料は、市の説明・資料によると「昭和40年代に制度化した」もので、「公私の人件費格差是正を目的」とし、「毎年度の契約書に『特別委託料を支払う』」とのことてす。
 現状は園によって数字に違いがあるものの、ほとんどが人件費格差是正に使われてきました。しかし、一部やむを得ない場合、例えば待機児童解消のための施設拡充費借入金返済や感染症下での給食費の補填などにも使われてきて、そのことは担当課でも認めてきたものです。
 私立園側は、「特別委託料が減額されると、人件費を削減せざるを得ず、保育士の確保は増々難しくなり、待機児童ゼロの達成・維持はおぼつかなるうえ、今後の保育園・認定こども園の運営に支障をきたし、保育と幼児教育の安全性及び質的劣化も免れない」とし、「私立保育園運営委託料(特別委託料等)を削減することなく、現行水準維持」を求めているそうです。
 陳情書の審議に先立って今回の質問をするのは私の本意ではありませんが、要望書・陳情書が提出されたことを受けたとの理由で陳情書審議前の8月27日の全員協議会で市側から説明を受けたからで、やむを得ません。そこで、質問に移ります。

(1) 担当課から、市の目的は「制度の構築・その適正な規模の検証」との発言があった。制度は公定価格の12%増しに様々な加算を行うことが明記された計算式が存在することも認めている。恣意的な金額ではなく、市はすでに算定基準を定めている。それを支出要綱として明文化すればよい。また、検証と言いながら、実際には4月に突然減額案のみが示されたのは、先の発言と矛盾するのではないか。

(2) 市長は8月27日、繰り返し「100%人件費に使っているならいい。そう信じている」旨、述べた。従前まで「人件費の公私格差是正が目的」と主張しながらも、現実には園の運営のためであれば他の目的で使用することを認めてきたのは市ではないか。運営委託料である以上、運営費に充てることは当然のことである。説明と市も認めてきた現実と矛盾する。どう考えるか。

(3) 市長は8月27日、子ども子育て支援新制度が施行された「平成27年度の水準に戻す」旨、発言した。平成27年度の水準とは具体的にどういう内容か。

(4) 特別委託料が減額されれば、園側は人件費を削減せざるを得ないと言っている。その場合、定員の削減は避けられないことは明白である。なぜなら、そうしなければ園を運営していくことは不可能になるからだ。定員を削減すれば待機児童が出る。園が運営できなくなれば、さらに多くの待機児童が出る。多くの子どもたちは保育・幼児教育の機会を失う。今回示された説明は、今まで市長が行ってきた「子育てするなら新発田」に反するものであり、何よりも子どもたちや保護者の皆様に、ほぼ確実に多大な犠牲を強いることになる。特別委託料は減額することなく執行すればよい。新発田市の特別委託料制度は他市に比較して、誇るべき子育て支援策である。その中で、必要なら園側との信頼を回復させる形で話し合いを重ね、もし改善点があるとすれば改善すればよいのではないか。重ねて言うが、新発田の子どもたちのために、特別委託料の減額はすべきでないと考えるが、いかがか。
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