会派代表質問・一般質問一覧要旨

１　老人福祉センターの廃止と高齢福祉の方向性について
　本年3月で、老人憩いの家である眺海荘と老人福祉センターである豊浦福祉センターほうづきの里が廃止、加治川総合福祉センターさくら苑も福祉センター機能が廃止され、加治川地区公民館と一体化される。
　昭和38年に施行された老人福祉法の中で「老人福祉センターは、無料又は低額な料金で、老人に関する各種の相談に応ずるとともに、老人に対して、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的とする施設」と位置づけ、全国的に高齢者のレクリエーションや社会活動の一環として自治体ごとに設置が進められた。娯楽が多様化し、モータリゼーションの変化もあり、時代と共にそのニーズは少なくなると同時に建物自体の老朽化も進み、その維持費用も自治体の大きな負担となってきており、廃止する自治体も少なくない。
　一方で老人福祉施設は低廉な料金で利用でき、高齢者の健康増進やコミュニティの場としてその果たしてきた役割は大きい。特に冬場の高齢者の健康増進の場として眺海荘の室内ゲートボール場など利用者も多く、存続が望まれている。
　公的機関が果たす老人福祉施設の役割は公的な機関だからこそ実施できる公的サービスである。利潤を追求するのであればそもそも民間がやればいい事であり、公的サービスとしての福祉の存在意義についてはよくよく考えなければならないと思う。
　各施設の委託費をみると、眺海荘約1,000万、ほうづきの里約2,300万、加治川さくら苑約2,300万となっており、5,000万以上の費用削減効果が見込まれる半面、その分の高齢福祉サービスが衰退することになる。
　新発田市公共施設等総合管理計画の中で、市町村合併したことによって公共施設が増え老朽化した施設については機能統合や廃止を進めていくとあるが、今後の人口動態や税収を鑑みた際、ある程度はやむを得ないと考えるが、廃止した予算や福祉サービスをどのように転化させていくのか、その辺が大事なポイントであると考える。二階堂市長は3期目の公約で「健康長寿のまちしばた」を挙げており、より高齢者の健康施策が期待されている。その中での今回の決定であり、今後の高齢者福祉の在り方について以下質問する。

（１）　今回廃止する3施設の委託費や指定管理料について、高齢福祉サービスとして今後新たな施策を検討しているか。

（２）　眺海荘の冬場のゲートボールやグランドゴルフの室内練習場は大変好評頂いていたが、本年で指定管理が終了する。代替え施設等の検討は？

２　大雪時の除雪と共助による雪対策の考え方について
　本年は年明けからの強烈な寒波による降雪で新潟県は記録的な豪雪災害に見舞われた。上越地域などでは災害救助法の適用となる事態となり、通常比較的降雪が少ない新潟市を含む下越地方も例年の数倍の降雪に見舞われた。
　当市においても集中して降り続いた降雪は市民生活を直撃し、特に1月の連休明けの12日の朝は市内の幹線道路は大渋滞を引き起こし、通勤・通学に大きな支障をきたす事態となった。
　昼夜を問わず除雪作業にあたって頂いた除雪業者の懸命の作業に敬意を表するところであるが、あまりにも降雪量が多く、朝の1時の一斉出動から除雪車が入るのが昼過ぎになる地域もあった。当市の市街地道路は狭隘な場所も多く、すれ違いが不可能になる場所も多く見られ、降雪が続けば雪を押す場所も無くなる状況が続いた。
　また一人暮らしの高齢者世帯など、自力での除雪が困難な世帯も見られ、緊急的に市職員が除雪に対応して頂いたが、市街地の大雪時の脆弱性も多く見られる事となった。
　大雪は一種の災害であり、自助と公助の対応だけでは対応しきれない状況もありうる。今後は地域の協働による雪への備えが必要ではなかろうか。当市においては一人暮らしの屋根雪除雪助成制度や社協による雪のけ隊のボランティアもあるが、大雪の際は除雪を頼める業者やボランティアの方々も道路除雪作業や自宅の除雪等のため直ぐには頼めないケースも多い。日頃から地域の自主防災組織や町内会有志による除雪に対応できる組織を立ち上げ、地域のコミュニティで雪に立ち向かうことも可能だと思われる。地域の協働による除雪体制の構築は他市の事例も沢山ある中で、地域協働の取り組みは雪への備えだけでなく平時のコミュニティの醸成にもつながると考えるが大雪災害に対する市長の見解を伺う。

（１）　1月の豪雪時の除雪体制は充足していたか。

（２）　単身世帯の高齢者や障がいのある方など大雪時の要援護者の把握は主に地域の民生委員が中心に行っていると思うが民生委員の過剰な負担になっていないか。

（３）　自治会単位での除雪体制の構築、それに伴う助成や除雪機等の除雪器具の購入補助など今後検討できる点はないか。