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会派代表質問・一般質問一覧要旨

会議名
令和元年 9月定例会
質問日
令和元年9月12日
区分
一般質問
議員名
青木三枝子
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資料

要旨

1 人が歩き、集い、交流が生まれる、まちづくり、市民が暮らし易くなったと実感するまちづくりへの提言

 6月定例会での一般質問に引き続き、人が歩き、集い、交流が生まれる、市民が暮らし易くなったと実感できる、まちづくりの実現の為に、今回は、(1)早急な新発田市独自の移動手段の確立について、
(2)ウオロク中央店閉店及び、その後のまちづくりについて、質問と提言をさせて頂きます。

(1) 早急な新発田市独自の公共交通の確立について
 選挙戦を通して市民の方々の声をきく中で、「近隣の店舗が閉店となり買い物ができない」、「バス停迄が遠く公共交通を利用できない」と訴えた一人暮らしの高齢女性の方が多くいました。私は大型スーパー入口に時々立ちます。その時、高齢者がタクシーを利用されている場面をよく見かけます。近郊に住む方でしたが、片道約900円かかるとの事でした。
 紫雲寺地区では、民間バス路線が統合され、平日運行の藤塚浜・金竜橋線のみとなりました。利用者が約3分の1に減少しています。中条から稲荷岡迄の路線が廃止された事で、通学の送迎を父母やボランティアが担っていると聞いています。藤塚浜・金竜橋線は、金竜橋が終点となっています。ある方は、その事を知らず、新発田迄行くものと思い藤塚浜から乗車したそうです。しかし、金竜橋で降ろされ新発田に行けず、通りかかった知人に送ってもらい藤塚浜に戻ったそうです。乗客を降ろしたバスは乗客を乗せることなく最短距離で新発田に空バスで戻っています。この路線は、藤塚浜から新発田行は午前8時12分から13時20分までに3便のみで以降の便はありません。新発田から藤塚浜への便は6便ありますが、13時55分から16時6分までが空白時間帯となっています。私は、藤塚浜で行われた消防ポンプ操法競技会に議員として参加しました。土日の路線バスはなく、タクシーを往復利用しました。8160円でした。車がなければ紫雲寺の方々の生活が成り立たない現状です。
 赤谷・五十公野線は先の経路の見直しで利用者が半減していました。東小学校区の統廃合が終了しましたが、公共交通は未だ整備されていません。赤谷地区ではボランティアによる送迎がなくなり、地域おこし協力隊がその任を担っている現状です。土日の運行は、午前午後各2便のみです。7月15日に有機の里交流センターで催しがありました。昼前に米倉に到着したいと思っても利用できるのは新発田発7時40分と12時6分のみ、帰路に利用できるのは米倉13時頃の便のみで、タクシーを利用するしかありませんでした。片道2860円かかりました。五十公野地区住民の方々が午前中に新発田市内に来られても、午後3時ごろまでバス運行がなく不便という声をきいています。国鉄赤谷線を廃止しバス路線が出来ればもっと便利になるはずであった方々の生活が成り立たなくなっています。
 加治川地区にある「さくら館」に以前から行ってみたいと思っています。しかし、路線バスがないためJRを利用するしかありません。下車する加治駅から遠いためタクシーを予約しておかなければなりません。運賃は片道約1000円との事です。
 以上、私が知りえた事を述べました。これを踏まえ公共交通のための私案を述べます。これについての回答は結構です。

 ・ 知らない者同士でも1台のタクシーの相乗りが、スマホのアプリを使う事で今年度から可能になった事から長岡市ではすでに実証実験に入りました。アプリを使用しなくても利用できるよう国に働きかける。
 ・ デマンド型乗り合いタクシー制を導入する際は、会員制にして年会費を支払ったうえで、利用時の運賃をその都度支払う。年会費の収入は公共交通の為の財源にする。非会員は運賃をわずかに高く徴収、障害者手帳のある方はこれまで通り。
 ・ 各福祉施設、医療機関、通学バス、旅館、市役所の車等を公共交通に組み込む。これらの車をイベント時にも利用でき
る方法を検討する。
 ・ 「自分達は車を持っているし運転もできる。出かける事が出来ず困っている人たちの手助けができるようなシステムを作って我々を使ってほしい。」との市民の声に応え、市民参画による共助ができるシステムを構築する。
 今、新発田市の路線バス運行やコミュニティバスでは市民の生活を守ることは出来ず限界にきていると思います。私案を含めて市民が利用し易い、持続可能な新発田市独自の公共交通の確立を早急にお願いしたいと思い質問します。

   @ 7月27日の日報に、新潟交通が阿賀町三川地区から新発田市中心部に向かう直通路線バスを廃止するという記事が掲載されました。阿賀町三川地区の住民はワゴン車で赤谷六軒町まで来て、新発田市の路線バスに乗り換えるそうです。その後の新潟交通と新発田市の話し合いの結果、新発田市と赤谷地区を結ぶ五十公野・赤谷線は赤谷六軒町線となり、これまで午前午後各3便あったものが各2便に実質減便されます。更に利用者は減少します。これを機会に、補助金を支払っても市民生活を守れない空バス運行の現状に終止符を打ち、新発田市独自の移動手段に切り替えができるよう路線バス廃止を新潟交通に強く求めるべきと考えますがいかがでしょうか。

   A 胎内市の土日祝日も運行し、予約も1時間前でも受け付ける、双方向に行き来できる「のれんす号」のようなデマンド型乗り合いタクシーが望ましいと考えます。この方法であれば、学校の統廃前提にすることもなく、通学支援にもなります。また、免許返納後の高齢者もいきいきと生活を楽しむことが出来ます。市内循環バスは徐々に周知され障害を持つ方々から「助かっている」との声をきいています。平成29年度と平成30年度の1便当たりの利用者は平均14.2人と13.7人です。市内循環バスの停留所や便数を増やすなど更に利用し易いものにし、コミュニティバスは廃止します。松浦地区の実証運行をもとに、デマンド型乗り合いタクシーと循環バスを連結させたかたちで新発田市全域の公共交通確立を二階堂市長が先頭に立って実行に移して頂けないでしょうか。

   B デマンド型交通にすると利用者が増え財源が不足すると言われていますが、平成30年度は、路線バス運行費と待合所の設置費用の補助金として約4884万円(平成29年度は約5278万円)、循環バスやコミュニティバス等に約1億5506万円(平成29年度は1億2235万円)の経費を使っています。合計すると毎年約2億円になるこの財源を有効に使ってはいかがでしょうか。

(2) ウオロク中央店閉店及び、その後のまちづくりについて
 ウオロク中央店閉店を6月末に知りました。閉店の噂が流れ存続を願う署名活動が始まるや否や、7月18日にウオロク店頭に閉店の知らせが貼られ、翌日に新聞報道がなされました。その後、2週間で約4000筆の署名が集まり、8月1日に、二階堂市長と商工会議所、ウオロク社長あてに署名が手渡されました。しかし、正式な回答もなく8月31日に閉店しました。
 ウオロク中央店はウオロク発祥の1号店です。創業者の「赤字でもこの店舗は存続させる」との言葉もあり閉店しないものと多くの市民が考えていました。市民もウオロク中央店の存在に甘えていた事も否めません。ウオロク中央店は単に買い物をする場所ではなく、人が出会い集う一つのコミュニティの場でもありました。飲食店や洋品店等の方々、市役所職員、勉強に来ている学生、市街地住民はもちろん、周辺地区から年金日に来られる高齢者、豊栄から県立病院受診にバスを利用されている方、紫雲寺から新発田市の施設に入所する母親を週3回見舞う方の買い物の場でした。また、イートインスペースが設置され、飲食や休憩場所でもありました。ウオロク中央店が拠点になり、まちを市民が歩きました。それによって周辺の店舗でも買い物をしました。閉店によって行き場を失う多くの市民がいる事、中心市街地活性化の為の庁舎移転だったにもかかわらず、まちは衰退の一途をたどる事になります。今後、ウオロク中央店に代わる買い物拠点を含めた市民の暮らしを守る為のまちづくりが必要と思い質問します。

   @ 市長は約2週間で署名約4000筆を集めたウオロク中央店の閉店をどのように受け止めているか伺います。

   A 買い物難民となる市民がいる事に対し、また、人が歩くきっかけとなったウオロク中央店の閉店に対し、行政として、これまでどのように対応されたのか、今後どのように対応されようとしているのか伺います。

   B 行政ができること、例えば固定資産税減免、買い物客に対する駐車場の無料券発行、中心市街地道路を一方通行にし、駐車スペースを取る等の優遇策と共に、市がウオロク中央店をそのまま買い取ったうえで、大型店やコンビニではない、地域貢献して下さる新たな店舗の出店を可能にしてはいかがでしょうか。

   C まちの骨格づくりが、民間のコンサルタント会社任せや行政の一部の課、商工会議所だけで作られてはならないと思います。昨年10月に提出された、まちの顔づくり協議会の提言書にある、「来てよし、見てよし、住んでよし」のスローガンのうちの、先ず「住んでよし」のまちづくり、顔が見える中心市街地にする為に、市はどう考え、参画していますか。

 今回のウオロク中央店閉店は単に一スーパーの閉店問題にとどまりません。スクラップアンドビルドと共にコンパクトシティを目指す新発田市のまちづくりの方向性にも大きく影響します。現在、川崎ビルが解体されようとしています。今後、いきいき館、旧早川ビル、レジャー会館、中央パーキング等の解体も行われる事でしょう。新発田のまち全体が大きく変化していく事に多くの市民が気づいていないと思います。
 「まちの顔づくり協議会」のメンバーは、主に商工会議所の商店街の若手、様々な分野の方、旅館業、飲食関係の仕事をしている方々であり行政も参加しています。提言書の中に、「介護や通院、日常の買い物など、高齢者が安心して暮らせる居住生活施設新設」、「子育て世代に向けの居住施設新設」とありますが、中心市街地に住むと便利だからとマンションに引っ越して来た高齢者が、「買い物もできないところへきてしまった」と嘆かれていた事、街中にスーパーがあることで店を切り盛りしてこられていた店主が、ウオロクの閉店によって自分の店も廃業を決められた事、新潟市から引っ越された出産後の若いお母さんが、車ではなくベビーカーで買い物できると思って喜ばれていた事等からも中心市街地の住民が買い物もできないようなまちづくりでよいはずがありません。空き家対策を含めた、施設型ではない新発田の良さが失われないような、人がまち中に住み生活し歩き集う、顔が見えるまちづくりを行う必要があります。その為には、まちづくりドラフト会議の若者の意見を取り入れるだけでなく、生活者の視点、市民参加の計画であるべきです。
 平成30年度の予算審査市長総括質疑の中で、市長は、再開発は補助金をあてにしない民間によって行われる事が望ましいと答弁していますが、行政担当課の答弁では、「官民挙げてテーブルの上にのせ市街地開発にどれが一番スピード感を持って実現可能かを協議して行きたい」とありました。市民と共に「住んでよし」の新発田市にしましょう。
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