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議会第12号 最低賃金の改善と地域経済の回復を求める意見書

番号
議会第12号
議決年月日
令和4年3月24日
議決結果
原案可決
添付ファイル

議会の概要

 厳しい日本経済に新型コロナ感染が追い打ちをかけ、日本経済は深刻な危機に直面している。コロナ禍でライフラインを支え続けている労働者の多くが非正規雇用労働者で最低賃金近傍の低賃金で働いている。この難局を乗り越えるには、GDPの6割を占める国民の消費購買力を引き上げること、賃金底上げを図ることが不可欠である。格差と貧困を縮小するためには、最低賃金の大幅引き上げと地域間格差をなくすことがこれまで以上に重要になっている。
 中央最低賃金審議会は2021年度の最低賃金について、すべてのランクで同額のプラス28円とする目安を厚生労働大臣に答申した。それを受け各地方審議会でも審議がすすめられ、7つの県で目安を上回る引上げが行われたが、最高額の東京都と最低額の県では前年と同じ221円もの格差があり、容認できるものではない。
 政府の経済財政諮問会議でも、東京一極集中の是正や地方の最低賃金の底上げを通じた地域経済の回復が提言されている通り、最低賃金の地域間格差是正は喫緊の課題と考える。
 全国労働組合総連合が行った「最低生計費試算調査」結果によれば「8時間働けば人間らしく暮らせる」には、全国どこでも月額24万円(時給1500円)以上必要であることを明らかにしている。
 世界各国の制度と比較すると、日本の最低賃金は、OECD諸国で最低水準であり、殆どの国で地域別ではなく全国一律制をとっている。そして政府として大胆な財政出動を行い、公正取引ルールを整備するなど具体的な中小企業支援策を確実に実施し、最低賃金の引き上げを支えている。日本でも、中小企業への具体的で十分な使いやすい支援策を拡充する必要がある。労働者の生活と労働力の質、消費購買力を確保しつつ、地域経済と中小企業を支える循環型地域経済の確立によって、誰もが安心して暮らせる社会をつくるために、最低賃金の抜本的な引き上げと全国一律制にしていくことが求められる。以上の趣旨により、下記の項目の早期実現を求める。



1 最低賃金法を全国一律最低賃金制度に改正すること。

2 地域別最低賃金を大幅に引上げること。

3 最低賃金の引き上げができ、経営が継続できるように中小企業への支  援策を最大限拡充すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和4年3月24日

新潟県新発田市議会

( 提 出 先 )
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣 様
新潟労働局長 様

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