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議案名

議会第27号 寡婦控除を未婚の母子世帯まで拡大することを求める意見書

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本会議議決結果

議決日:平成28年3月23日
議決結果:可決(全員賛成)
採決状況:
賛成26、反対0

内容

 寡婦控除は、配偶者と死別又は離婚した後、再度結婚していない人で、子どもを養育しているひとり親等に対し、一定の所得控除を適用する税制優遇制度である。
 この寡婦控除は、一度でも婚姻歴があれば、その後未婚で子どもを産んでも適用されるが、様々な事情により、当初から未婚のまま子どもを産み育てている母子世帯には適用されない。
 寡婦控除が適用されない合計所得金額が500万円以下の未婚の母子世帯の場合、死別又は離婚の母子世帯と同収入であっても、課税される所得金額が35万円高くなるため、その分所得税が高くなる。また、寡婦控除の影響はそれだけにとどまらず、保育料や公営住宅の家賃の算定等にも及ぶため、未婚の母子世帯と他の母子世帯の間での経済的な格差は拡大している。
 日本弁護士連合会は、この件について未婚の母親たちから人権救済の申し立てを受け、合理的な理由のない差別であり憲法違反だとして、国と母子が居住する自治体に対して経済的苦境を救済するよう要望書を出している。
 非正規雇用者が増える中で、さらに低所得者層が多い母子世帯において、婚姻歴の有無により寡婦控除の対象を分けることは問題であり、母子の人権を守る視点からも、早急に改善すべきである。
 民法の分野では、両親が結婚していたかどうかで子どもの相続分に差をつける民法の規定は法の下の平等を定めた憲法に違反するとした最高裁判所大法廷の判断を受け、2013年に政府が提出した民法改正案が成立し、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等になった。税制の分野についても法改正が必要である。
 よって、新発田市議会は国会及び政府に対し、下記事項について強く要請する。



1.寡婦控除制度における未婚の母に対する不公平をなくすため、寡婦控除を未婚の母子世帯まで拡大する法律改正を早期に実現すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年3月23日

新潟県新発田市議会

( 提 出 先 )
衆議院議長  大 島 理 森 様
参議院議長  山 崎 正 昭 様
内閣総理大臣  安 倍 晋 三 様
財務大臣  麻 生 太 郎 様
厚生労働大臣  塩 崎 恭 久 様

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